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妄想劇場2015

多分カノサガとその他サガ受けのことばかりです。 現在黄金魂視聴中
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調子に乗ってΩ妄想作文その2

公式でちゃんとした設定が出てくるまでの短い命の妄想。
私の中で玄武×紫龍が大フィーバー。
OPの背中合わせ妄想からここまで広がったよー。腐の小宇宙マジ宇宙!



翌年、紫龍と春麗の間に、可愛い男の子が産まれた。

 赤ちゃんが誕生したその日、貴鬼が五老峰に来ていた。まだ産み月まで遠いというのに、春麗が真っ青な顔をしてお腹が痛いと言い出した時、貴鬼と俺は目を見合わせて呆然と立ち尽くした。
 だってそうだろう。もう春麗のお腹はだいぶ大きくなってはいたけれど、子供が生まれるのにはまだ早いって俺は知っていた。だからこれは、緊急事態が起こったのだと。
 まずは、あっという間に貴鬼がうろたえ出した。
 「どうしよう、玄武。」
 「どうしようって…紫龍は?!朝から姿が見えないけど…。」
 「紫龍は、町へ出掛けたの…明日にならないと帰って来ないって…。」
 真っ青だった春麗の顔は、震えていた。苦しそうにお腹を抱えてうずくまってしまった春麗に、俺はもう紫龍がいなくてもなんとかしなくてはならないのだ、と覚悟を決めた。
 「貴鬼、俺とお前で春麗を連れて行こう。」
 「ど、どこに?」
 「決まってるだろ、赤ちゃんとりあげてくれる人のところにだよ!」
 五老峰に、立派な病院なんかない。医者自体も、もっと大きな街へ出ないといないのだ。だから、この辺りではまだ産婆が赤ん坊をとりあげるのだ。春麗が、来るべき日のために、その産婆の所に時々通ってることも俺は知っていた。あの婆さんがいればなんとかなる。
 「でも、どうやって春麗を連れて行くの?こんな苦しそうなのに、無理だよ!」
 貴鬼は春麗の苦しむ姿にすっかり狼狽してしまっていて、おろおろと俺と春麗を交互に見ては不安な表情を隠さなかった。
 「貴鬼、お前、テレポーテーションっていうの出来るんだよな?」
 「え、う、うん。出来るよ。」
 俺は貴鬼の使うその幻術がなんなのか未だに良く分かっていなかったが、つまり、一瞬で遠くに移動できる技を、こいつは持っているのだ。これを今、使わない手はない。
 「春麗を、それで産婆の婆さんのところに連れて行くことは?」
 「ええ?分かんないよ、こんな具合悪そうなのに…万が一のことがあったら…!」
 そのとき、春麗が苦しそうな声を上げたので、俺と貴鬼は飛び上がった。
 「大丈夫?大丈夫?春麗?痛いの?ねえ、春麗!」
 ああ駄目だ。もう猶予はないのだ。俺は半泣きになってる貴鬼の肩を掴むと、至近距離に顔を寄せて真剣に言い聞かせた。
 「貴鬼、早くしないと大変なことになる。お前が、産婆の婆さんをここに連れてくるんだ。その、テレポーテーションってやつで。それが一番確実だ。お前、俺を連れてすぐに下の村まで飛べ!出来るよな?!」
 俺の迫力に押されて、貴鬼はこくこくと頷いた。よし。ここにこいつがいてくれて良かった。
 俺は、春麗の前に膝を付くと、青ざめた彼女を力づけるように出来るだけ平気な表情を作って言った。
 「春麗、すぐに産婆さんを連れてくるよ。本当に、すぐに連れて来るから、少しだけ待ってて。紫龍がいなくても、大丈夫だよ。俺と、貴鬼が付いてるから…!」
 春麗は、すごく痛いのだろうに、気丈に顔を上げて頷いてくれた。
 「すぐに連れて来るから!」
 俺は貴鬼の襟首を掴むと、「行くぞ、貴鬼!」と奴に命令した。貴鬼は春麗を一人で残していっていいのか不安そうな顔のまま、俺と一緒に村へと飛んだ。

 それからは、めまぐるしい一日だった。
 村へ飛んだ俺たちは、産婆の婆さんを探して右往左往し、診療所ではなく、何故か畑で野良仕事をしていた婆さんを捕まえて五老峰へ舞い戻った。
 その後の、婆さんの頼りになることっていったらなかった。春麗のただならない様子を診て、もうすぐにでも生まれると判断したのだろう。春麗をベッドに寝かせると、「出来るだけ沢山湯を沸かせ。」とか、「清潔な布を持って来い。」とか次々に俺たちに命令した。そうこうしてるうちに、どんどん苦しそうな春麗の声が聞こえてきて、余りに悲痛な声に、俺と貴鬼が竦みあがって固まっていると、「この先は女の仕事じゃ、お前らは外へ出ておれ。」と、婆さんに部屋からつまみ出された。
 悲鳴のような声をとても聞いてられなかったし、かといって、春麗が心配で遠くに行くことも出来ず、貴鬼と俺は湯を沸かすための土間でひたすら時間が過ぎるのを待った。
 「なんでこんな時に、紫龍は出掛けちゃったんだよ、玄武!」
 「そんなこと言ったって…今朝は春麗は普通に元気だったんだ。紫龍だって、こんなことになるなんて思わないだろ。俺に当たるなよ!」
 貴鬼は初めて遭遇する出産ってものにすっかり気が動転してるみたいだったけど、それは俺だって同じだった。孤児だった俺には、兄弟だっていない。もうずっと、生まれた時から一人のような気がしていたから、こんな風に人間が生まれてくるなんて目の当たりにして衝撃を受けないわけはなかった。
 「ねえ、春麗は本当に大丈夫なの?赤ちゃん、ちゃんと産まれてくるの?春麗、死にそうな声出してたよ…!」
 自分が死にそうな顔をして、貴鬼が俺に縋ってくる。よっぽど怖かったんだろう。それは俺も同じだけど、でも絶対に大丈夫だと俺は信じていた。だって春麗のお腹から産まれてくるのは紫龍の子だから。優しくて、強くて、廬山の大滝のような威風堂々とした人の子供なのだ。絶対に、元気で産まれてこない筈がなかった。
 「大丈夫、大丈夫だよ、貴鬼。紫龍の代わりに、俺たちが春麗に付いててやろう…!」
 俺は、貴鬼をそう言って励ました。後で考えれば、滑稽な話だ。頑張ってるのは春麗と産婆の婆さんで、俺たちはといえば、結局何をしてあげられる訳でもない。俺は神様なんて信じてはいなかったから、まだ神様よりは信用出来そうな、廬山の大滝に宿る竜神様に春麗と赤ん坊の無事を祈った。

 春麗は難産だった。
 俺たちには気が遠くなるほどの長い時間苦しんで、その果てに弱弱しい小さな産声が俺たちの鼓膜に届いた時には、すっかり日が暮れていた。
 俺と貴鬼は顔を見合わせ、どちらからともなく歓喜の赴くまま抱き合った。二人とも、口には出さなかったが紫龍がいないのにこんなことになって不安で不安で堪らなかったのだ。もし春麗に何かあったらどうしよう。赤ん坊に何かあったら。そんなマイナスの想像だけがどんどん膨らんでいくうちに、貴鬼はすっかり喋らなくなったし、俺も黙って過ぎていく時間に耐えていた。
 だから、赤ん坊の声が聞こえたとき、本当に救われたのだ。俺たちは、恐る恐る、赤ん坊が産まれた部屋のドアから中を覗いた。
 「入ってもいいぞ。」
 婆さんは、俺たちがずっと待ってることに気が付いてたみたいだ。部屋に入ると、春麗はぐったりと目を閉じていて、その傍らに布に包まれた小さい小さい赤ん坊が、ふにゃあふにゃあと頼りない泣き声を上げていた。
 「う、うまれたんだ…。」
 「小さい…赤ちゃんて、こんなに小さいんだ…!」
 吸い込まれるように貴鬼が、ベッドの脇に膝を付いて産まれたばかりの赤ん坊を覗き込んだ。
 「触るなよ、ガキども。ばい菌が付いたら大変だからの。」
 婆さんに言われて貴鬼は、真剣に頷いて、また赤ん坊に吸い込まれていた。
 「すごいね、春麗…がんばったね…。」
 呆然と呟いた貴鬼の顔を後ろから覗き込んで、俺はぎょっとした。普段ふざけてばかりのこいつが、突然ぼろぼろと涙を零していたから。
 「な…なに、泣いてんだよ、お前…!」
 「だって、だっておいら赤ちゃん産まれたの初めて見たんだ…!怖かった…怖かったよう…紫龍いないし…春麗死んじゃうかと思った…!」
 緊張の糸が切れたんだろう、貴鬼が子供みたいに泣くから、俺は感動する間もなく貴鬼を泣き止ませなければならなかった。婆さんに、部屋を追い出される前に。

その夜、ひと晩産婆の婆さんが帰らずに春麗の看病をしてくれたことに俺は本当に感謝した。俺も寝ずに看病したけれど、貴鬼は途中で疲れて眠ってしまったので、部屋の隅に布団を敷いてそこに寝かせることにした。貴鬼は俺よりも体が小さかったから、抱き上げてみたらまだ随分軽くて子供みたいだった。確か、こいつは俺と同じ14の筈だったけれど。
 部屋の温度を下げないために一晩中火の番をしていた俺は空が白んできたのを見て、眠気を覚まそうと外に出た。滝の冷たい水で顔を洗えば、目も冴える筈だと思い、滝のほうへ降りていくと、遠くに覚えのある気配を感じて、俺はその方角へ足を向けた。
 「紫龍…?」
 紫龍だ。まだ姿は見えなかったけれど、俺は確信していた。紫龍が帰ってきたのだ。こんな大事な日に、うっかり家を空けていた人に、なんて文句を言ってやればいいんだろう?
 「紫龍…!!」
 「玄武…?」
 思ったとおり、紫龍だった。まだかなり早朝なのに、俺が出迎えたことに驚いた顔をして、紫龍は足を止めて俺を待ってくれていた。
 「どうしたんだ、玄武…。」
 「どうしたんだじゃ、ない、紫龍!!大変だったんだからな…!俺も、貴鬼も、春麗が一番…!」
 ぽかんとした紫龍の顔を見て、俺は怒りも覚えたが、それよりもなによりも、本当にホっとしたんだ。紫龍が帰って来てくれて良かった。本当に…!

 俺はどういう顔をしていいか分からなかったから、伸ばした手で紫龍の袖をぎゅっと掴んだ。
 「おめでとう、紫龍。男の子だって、産婆の婆さん言ってた。」

 紫龍は、一瞬何を言われたか分からないというように瞬きをして、次の瞬間全てを悟ったみたいに息を止めて俺を穴が開くほど凝視した。そして、次の瞬間、俺はすごい力で紫龍に抱きしめられていた。何が起こったのか、分からないのは俺のほうだった。

 「ありがとう、玄武。」

 聡いこのひとは、きっと俺の少ない言葉で、春麗の出産に際して色々大変なことが起こったということを一瞬で理解したんだと思う。普段、あまり感情を表に出さないこの人が、俺を抱きしめてることが信じられなかった。

そして、俺は理解した。俺が紫龍の許へ来て初めて、俺が紫龍の役に立てたっていうこと。
 それが何よりも嬉しくて、俺は不覚にも紫龍に抱きしめられたまま泣きそうになった。 
 世話になるばかりで、紫龍に何も恩返し出来ない俺が、少しだけ彼の役に立てたっていうことが、死ぬほど嬉しかった。この人の側にいられることが、何よりも幸せだった。

 紫龍の息子が産まれた日に、俺の中でも何かが産まれた。あったかくて、愛しくて、小さくて大事な命。

 それが何なのか、俺が気が付くのは、もっとずっと先のことだった。

                      終わり




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貴鬼と玄武の妄想作文

公式が全く設定を出してない今だから書ける好き放題設定捏造作文!
とりあえず、適当に妄想してみました。
玄武は紫龍と春麗に拾われた孤児で、貴鬼とは同い年妄想。
紫龍春麗20歳、貴鬼と玄武14歳位な感じで。妄想に付き合ってやる!な方は
レッツスクロール↓


第一印象は最悪だった。
 「お前が玄武っていうやつ?ふうん…紫龍が言ってた子供ってお前のことか。」
 なんだこのチビ。
 それが俺が貴鬼と出会って最初に抱いた感想だった。細くてひょろっこい身体。一度見たら忘れられそうにもない印象的な額の…眉?猫みたいなアーモンド型の目が、俺の全身を観察するように下から上に移動して俺を値踏みしてることにカチンときた。
 「…紫龍が面白い奴がいるからって言うから来たけど、なんかすっごい普通だな、お前。」
 「…なんだお前?どこから来たんだ?名前は?なんで紫龍のこと知ってるんだ?」
 「紫龍から聞いてないの?…ふうん、じゃあおいらも教えてやらない。紫龍に聞けば?」
 生意気なガキは、そう言って頭の後ろで両手を組んだ。
 怪しい奴。
 俺は、この小生意気なガキを一目で嫌いになることを決めた。あの人のことを、紫龍、と呼び捨てにするこいつは一体何者なんだ?そう呼んでいいのは、彼の奥さんである春麗と俺だけだ。
 とにかくこの怪しい奴をとっ捕まえて、あの人の所へ連れて行こう。
 修行で鍛えた動きの素早さに、俺は自信があった。この間合いならば、確実にあの腕を捕らえられる。体格的に見積もって、捕まえてしまえば俺が有利なことは組み合わなくても分かった。
 「お?何?おいらとやろうっての?へえ…面白いじゃん!相手してやるよ、ガキ。」
 「どっちがガキだ。お前、紫龍の周りを最近嗅ぎまわってる怪しい連中の仲間か?捕まえて吐かせてやる…。」
 俺の言葉に、小生意気な目の前の子供の眉がぴくりと動いた。全く変な眉だ。そう思いながら、俺は助走も付けずに素早く移動し子供の腕を掴んだ。
 「?!」
 「へへーんだ。そんな鈍い動きじゃぁ、おいらは捕まらないよーだ。」
 掴む感触の直前、突然消えたように俺の手は空を掴んだ。何が起こったのか分からなかった。
 「なんだお前は…?」
 「捕まえるんじゃなかったのかよ、ほら、おいらはここだよー。」
 消えた身体は、一瞬後に俺の真後ろに移動していた。悪戯をする子供のような目が、可笑しそうに俺をからかっているのを見て、俺の頭に血が上った。
 「こんの、ガキ…!」
 「あははっ、そうこなくっちゃ!ほらほら、紫龍んちまでにおいらを捕まえることが出来たら、おいらなんでも言うこときいてやるよ!」
 絶対にそんなこと無理に決まってるけど。
 そう言わんばかりに自信満々に言った猫目に向かって、俺は再び拳を振り下ろした。だが、俺の拳が奴の急所を捉える前に、その身体は残像を残して消えてしまうのだ。

 半刻もそうしてそいつを追いかけた挙句、俺はとうとう一度もそいつを捕まえることが出来ないままに元いた場所へと戻ってしまっていた。
 「あっはは、お前の負け!全然ダメじゃん、お前本当に紫龍と修行してるのか?」
 そう言って滝の前でふんぞり返ったガキに、言い返す体力はその時の俺には残ってなかった。背中に背負った拾った薪や栗が重かったのもあるが、正直この子供を一度も捕まえられなかった自分に本気でショックを受けていた。
 子供は可笑しそうに笑っていたが、後ろから近づくあの人には全然気づいてなかったみたいだ。俺は言葉もなく、全く気配を消してあの人が、子供の襟首を掴みあげるのを見ていた。
 「こら、久しぶりだっていうのに、行儀がなってないな…?」
 何故自分が捕まったのか分からないというようにぽかんとしていた子供が、その手の行く先を見ようと振り返って、本当の子供みたいに無邪気に破顔するのを俺は少し離れたところから見ていた。
 「紫龍…!!わあぁ、久しぶりーーー!!!」
 子供はまた瞬間消えて、次に現れた時にはまるで猿の子かなにかみたいにあの人に飛びついて抱きついていた。
 「元気にしてたか?全然顔を見せないから…心配してたんだぞ、貴鬼。」
 貴鬼。
 それがこの子供の名前だと、俺はその時初めて知った。そして、普段喜怒哀楽をあまり表に出さないこの人が、心から嬉しそうな表情を見せることに少しショックを受けてもいた。


 突然現れた闖入者が俺の存在なんて忘れてしまったように紫龍に抱きついて久しぶりの再会を喜んでいる。その空気に入り込めない俺に気づいたのは、あの人だった。
 「貴鬼、あっちで春麗が待ってる。お前が来るって聞いて、今日は美味い物を作るって朝から張り切ってたぞ。行っておあげ。」
 「うん、紫龍!」
 言うが早いか、子供は魔法のように姿を消した。俺は、その姿を呆然と見ているだけだった。この人…紫龍は、俺を振り返ってその澄んだ、廬山の滝の底のように静かな目で俺に語りかけた。
 「玄武、山で貴鬼と会ったのか?」
 「は…はい。さっき、突然現れて…。」
 俺は、先ほどの顛末をこの人に話して聞かせた。山で突然現れたと思ったら、バカにして捕まえてみろと挑発してきたこと。突然消えたり、怪しい術を使ったりすること。
 一体あなたと、どんな関係が?それが俺の今一番知りたいことだった。紫龍はそんな俺の心を見透かしたように頷くと、優しく落ち着いた声で「おいで、玄武。」とその長身を翻した。

 紫龍の後を付いて行くと、さっきの小猿は紫龍の奥さん、春麗にまで馴れ馴れしく抱きついている有様だった。俺は流石に唖然とした。
 「春麗、赤ちゃんが出来たって本当だったんだね!お腹がぽっこりしてる…!」
 「貴鬼、来てくれてありがとう。紫龍も、本当に喜んでるのよ。遠慮しないで、好きなだけ泊まっていってね。」
 裏表のない、心からの春麗の言葉は弾んでいて、紫龍の奥さんになったこの人が、この子供の来訪を本当に待ち望んでいたんだということを、俺は悟らざるを得なかった。
 「春麗、ありがとう。おいら、早く紫龍と春麗の赤ちゃんに会いたいな…!ねえ、触ってもいい?」
 頬を赤く染めて、子供…貴鬼は春麗のお腹にそっと手を触れた。
 「男の子かな?女の子かな?」
 「さあ…まだ分からないわ。でも、どっちでもいいの、元気で生まれてくれれば。」
 楽しそうに盛り上がる二人に近づくと、紫龍はそっと春麗の肩に手を置いた。
 「風が出てきた、春麗。中に入ろう。風邪を引いたら大変だ。」
 「ええ、紫龍。さ、貴鬼も。…玄武もいらっしゃい。薪を拾ってきてくれたのね、いつもありがとう。」
 少女のようににっこりと微笑んで、春麗は俺を手招きしてくれた。
 俺はこの優しい春麗と、紫龍が大好きだった。孤児で、二束三文で奴隷のように売られた先で酷い目にあった俺を助けてくれた恩人。行く当てもない俺を、ここに連れてきてくれたのは、紫龍だった。汚いぼろを纏った俺を洗ってくれて、古いけど綺麗に洗濯された服と、温かい食事をくれたのは春麗だった。
 いつまでもここにいていいのよ、と春麗は言った。紫龍も言葉ではなく、その纏う空気でそれを肯定してくれた。そうしてその言葉に甘えて、俺はもうここに2年も住んでいる。
 普段、誰も訪れることのない廬山はとても山奥で、二人のほかに誰とも会わずに暮らしていたから、突然現れた子供は、俺にとってはちょっとした事件だった。もうずっと三人で暮らしていけるような、そんな幻想を抱いている矢先だったから、紫龍と春麗には俺の知らない世界があったんだ、と思うだけでもそれはちょっとショックでもあった。

 春麗は、丁寧に入れた自家製のお茶を、古い茶碗に入れて出してくれた。俺は慣れているけれど、その子供が一口口をつけて渋い顔をするのを、俺はじっと観察していた。
 「春麗…これ苦い。おいら、苦いの嫌い。」
 「ふふ、苦いけど、これはとっても身体にいいのよ?すぐに慣れて美味しくなるから、我慢して飲んでね、貴鬼。」
 「…うん…。」
 貴鬼は、春麗には随分従順みたいだ。歳の離れた姉を慕う弟みたいに。春麗の貴鬼に対する態度もまさに弟に対するそれだった。
 「貴鬼、山の中で玄武に悪戯したんだって?びっくりしたみたいだぞ。初対面なのに、駄目じゃないか。」
 「だーって、紫龍が自ら鍛えてる奴がいるっていうからさ、早く一目見たいって思ったんだもん。山の中でうっすら小宇宙感じたから、辿っていったんだよ。そしたら、こいつがいたってわけさ。」
 「こいつって言い方はないだろう貴鬼。玄武はお前と同い年だ、仲良くしなさい。」
 たしなめるような紫龍の言葉に、貴鬼はちらりと俺に視線を送って寄越した。流石に先刻の一連の出来事からして、何もなかったような顔は出来ないということは分かっているらしい。
 「おいらはいいけど…玄武は嫌なんじゃない?おいら、随分からかっちゃったし。」
 当然だ。突然現れて、失礼な態度をとった子供に仲良くしてやる義理は、俺にはなかった。しかし、俺は出来る限り慇懃に、丁寧に言ってやった。紫龍と春麗の前だったから。
 「話は分かりました。二人の客人ということなら、どうぞ、何日でも。俺も居候の身ですから。でも、俺に友人は必要ありません。」
 きっぱりと、拒否してみせた。
 春麗は目をぱちくりとさせ、紫龍が気づかれないように溜息をついたのが、ほんの少しの肩の上下でそれと知れた。
 「まあ、貴鬼は暫くここにいることになるから…玄武、面倒を見てやってくれ。」
 それ以上は紫龍は何も言わなかった。俺は、紫龍の言うことには絶対に逆らわない。この人は俺にとって絶対だった。だから「はい。」とだけ答えた。うん、と穏やかで優しい目が頷いて、俺の肩に何気なく乗せられた手が、「頼むよ。」とでも言いたげに撫でたのが…嬉しかった。

それが、貴鬼と俺の出会いの日だった。



以上、妄想でした。公式設定が出るのを待ちきれなかった。反省はしていません。
これが出会いで玄武と貴鬼は腐れ縁。玄武は紫龍を好きになってしまう…っていう
腐妄想を一日で繰り広げました。おつかれ自分。

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今朝のOPを考察してみようの巻

公式爆弾のおかげで美容院で髪染めてる間もずっと貴鬼と玄武が頭から離れなかったよ…

わざわざOPで背中合わせにさせてる以上、なんらかの設定がある訳ですよね。
以下私が考えた二人の関係予想図

①シオン様と童虎オマージュで親友設定
②幼馴染
③どっちも紫龍クラスタ
④仲の悪い腐れ縁
⑤やっぱり敵

さあどれか当たるか…!

もしどれか当たるとして自分的に一番打ち抜かれるとしたら②なんですよね…幼馴染とかめっちゃ大好物なのでそれが来たら怖い。物凄い勢いで転びそうで。

玄武と言ったら紫龍。五老峰関係者だからなー。昔から紫龍と親交の深い貴鬼と知り合いでもなんの不思議もないような気もする。前に玄武が出てきた時に、玄武が紫龍を「紫龍」って呼び捨てにしていたのでもしかしたら王虎(アニメのオリキャラ)みたいに紫龍の兄弟弟子がもう一人いたとかの設定かと思ってましたが、どうも玄武は貴鬼と歳が近そうなのでそれはないのかなと。
むしろ玄武が紫龍の歳の近い弟子で、貴鬼は紫龍が第二師匠とかの方がいいな。
カミュと氷河も6歳しか歳の離れてない師匠だし、玄武と貴鬼が同い年位ならば、8歳前後違いの師弟関係でも何の不思議もないと思う。

②③④のコンボが来たら俺得。
ぶっちゃけ玄武が出てきた時に滅茶苦茶玄武×紫龍来いと思ったので、玄武と貴鬼は割りと子供の頃から紫龍繫がりで面識があって、(弟子として五老峰で稽古つけてもらってたとかで)、その後マルス戦で紫龍が五感剥奪されて、二人は各々聖闘士になるために修行に出て暫く疎遠にしてたけど、黄金聖闘士になって再会するとかもいいな。
玄武は紫龍に憧れてて(パラ姐さんと被ってるが)、年下攻め。貴鬼とは幼馴染で腐れ縁、みたいのがいいかなぁ。

唐突に公式が玄武と貴鬼にフラグを立ててきたのでグラっとなりかけたけど(笑)
もういっそ玄武と貴鬼とパラが紫龍を取り合えばいいと思うよ…!

でも、最後に現れた星矢が全部美味しいところ持ってけばいいと思う。
Ω設定だったら星龍でもいいかもしれないなー。星矢と紫龍が喋ってるところがみたいですΩスタッフ様…!

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今日のΩ第32話

金牛宮、双児宮、と決着が着かないままユナちゃん巨蟹宮へ到着回!

デスマスクの後継者は…スレンダーな長髪イケメンでした。
蟹座の聖衣がやたらオシャレ仕様になってて…!あのアシンメトリーなマスクは一体?
いや、カッコイイけど、彼には似合ってる!でも顔の右側だけ重くない?と余計な心配。

蟹座の黄金聖闘士シラーさん。シラーと言って思い出すのは詩人ですよね。でもシラーさんはドイツ人には見えないな、うん。浅黒い肌に青い目、赤い髪、びじゅある的には星矢にはなかなか類を見ない系統のイケメンです。

巨蟹宮に入ると、そこは荒涼とした草も生えてない土地に、遠くに見える綺麗な青い海。
毎回思いますが、これは黄金聖闘士の心象風景…なのか?貴鬼は草原と森で、パラドクスさんは動物が喋る面白庭園だったわけですが。
画的に宮内部だけでは面白くないからこうしてるのかなぁ。

シラーさんはどんな面白聖闘士なのかと思ったら(面白いこと前提)、期待を裏切らない面白い人でした。一人称「僕」、丁寧な言葉遣い、やたら綺麗好き(潔癖症?)、死の匂いが好き・愉快なダンスという異常性。
キャラを掘り下げる時間的余裕がないのは分かりますが、今回の黄金やたら自分の身の上話しますねぇ…シラーもまた、不遇なスラム育ち。その幼少期の不遇たるやハービンジャーの上を行ってます。ストリートチルドレンだよね、これ。生きるために奪い、殺し、みたいな所は幼少期のマニゴルド(LC)と被るかも。
彼にとっては生きることは奪い殺すことで、特に悪の意思という訳でもなさそうです。
子供の頃の生育環境マジ大事っていう啓蒙番組だね、Ω…。

シラーさんは、その酷い育ちには不似合いな、妙な品の良さがあるような気がします。
言葉遣いもそうだし…それなりの家に生まれていれば、普通の人になってそうです。

だがこの人もハービンジャーと同じく、力こそ正義系の人。あっさりマルスに服従を誓い、
女神のめの字も出てこない側の人でした。
そして、教えられてもないのに積尸気冥界波を使いこなす…!黄金の技ってどうやって継承してるんだろう?聖衣に宿ってでもいるのかしら?蟹座の聖衣も、今回も見放す展開はくるのか?それとも、マルスの力で押さえつけられていやいや装着させられてるのか?聖衣自体はカッコイイですね。今のところ一番好きかもー!

そして、セブンセンシズに目覚めそうな光牙。ハービンジャーがあっさり光牙を通したので
拍子抜けしましたが、確かにとてもハービンジャーに勝てそうもなかったのでこれはこれでアリかと。黄金聖闘士にあっさり勝ってもらってもつまらないですしね。

次週予告はもう龍峰の貞操の危機にしか見えない危ない感満載予告でした。
春麗が見たら悲鳴あげそうだよ…!全国のおねショタマニアが喜んで見そうな展開になるんでしょうか。朝6時半から放送して大丈夫なんでしょうかドキドキ。

そしてこの先、ミケーネさんはともかくとして、処女宮にどんなキャラが来るのか今から待ち遠しいです。双子座が男→女の変化球だったから、乙女座はいっそ電波→子供、とか
?シャカの後釜を考えるΩスタッフさん大変だろうなぁ…(余計な心配)

そして、今回一番驚愕したのは本編ではなく、オープニングでした。
先週まで貴鬼とハービンジャーのカットだったところが変わって、光牙VSミケーネ、蒼摩VSイオニア、ユナVSパラ姐さん、栄人VSシラー

?!!!

私は見逃さなかった。そこに挟まった…意味深たっぷりな目を閉じて背中合わせの貴鬼と玄武の姿を…!なにこのカップリングフラグ…!しかも見た目的に貴鬼のが受っぽいのが…!!

うっかり萌えてしまった腐れ外道な私を許して、ムウ様orz

さて、今日は朝から予定満載なのでさっさと済ませて帰って来よう。
ではまた!

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にょた妄想おかわり

女体化キモイとか言ってた昔のわたしさようなら!!
以下妄想全開なので嫌いなひとはレッツ回避!



どっちかっていうと、サガ女体化よりもカノン女体化のが萌えます。
何故かっていうと、サガは男のままが好きで、カノンは女体化してもあんまり中身は変わらなさそうだから。カノンはそれなりに若い頃女との経験があるので、自分が女体化しても自分の体を客観視出来そう。鏡を見たり、服の中を覗いて「ふーん、なかなかいい女じゃないか。」と自画自賛。
サガは多分自分の体が女になってたら混乱して部屋から出てこないよね、引きこもるよね。でも三度のメシより風呂好きなサガはお風呂だけは自重出来ないので、なるべく自分の体を見ないようにしてお風呂入るところまで想像して自分で萌えた!!自家発電成功!!(馬鹿)
教皇時代、黒サガは女はべらして好き放題してましたが、サガは基本的に黒サガの漁色に付き合ってはいないので女性経験は大変少ないのです。(黒サガに無理矢理むにゃむにゃさせられた妄想はまた別の機会に!)黒サガのアレコレは見ないように見ザル聞かザルしてたサガは、自分の胸すらまともに見られません。勿論女性の下着など分からないので、ブラも付けずにいるサガに見かねた年中組が女性物の下着を買いに走る映像を受信しました。でもサガ絶対つけ方知らないよね、ブラ…。アフロディーテが付けてあげたらいいと思うよ。ロディ×サガ妄想が捗る…!!

カノンは女体化したら凄い美人になりそうですね。胸パーン!尻パーン!な感じのグラマラスボディ。
サガを夜這いするところまでは上手くいくんだけど、サガはずっと女犯を自らに禁じて生きてきた人なので、カノンのように割り切れないの。滅茶苦茶拒否されるけど、サガの抵抗はカノンにはご褒美です。以下自主規制。

女の身体でラダを翻弄するカノンとかもいいなぁ。ラダカノも好きなんだけど、私の脳内ではカノンはサガが好き過ぎて浮気にしかならずラダが可哀想過ぎる。

そして女体化妄想が暴走したまま週末へ突入です。
以下、拍手お返事です。
>>9日Mさま
返信不要と言われたのに返信します!サガはニョタノンの身体を直視出来ず目を逸らしてる間にうっかり押し倒されてしまえばいいと思います。兄さん隙だらけ…!
カノンには是非「お前の説教は聞き飽きた。」と言って欲しいと思いますv

>>9日Eさま
わー、来て頂いてありがとうございます…!実は行き当たりばったりで話を考えていると言ったら怒られますでしょうか…。しかし自分でこう妄想作文をしていると、週刊連載で
しかもジャンプとかで毎週話を考えて作品を作ってるプロというのがどれだけ凄くて化け物のような人たちなのかよくよく思い知らされます。妄想ですら、難しい…!
私も再燃組なので、他にもそういう方が沢山いるんだなあと心強いです。なんたって、
25年前だぜグハァ!!って感じです。いや、つい最近のような気がします…。
コメント頂きありがとうございました。この嬉しさを作文にぶつけます…!

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